条件付をして話す大切さ

話を聞いて「えっ!!!!!!!!」と思わず声が出そうになった、そんな経験をしたことありませんか。コンサルの現場ではよくある状況ですね。私もじつに多く経験しています。

ある人はパイプのようだと言い、ある人はロープのようだと言い、ある人は木のようだと言い、ある人は壁のようだと言い…群盲象を評す如くの状況になっていませんか。

この頃は、コンサルはなぜそのように話したのか、その人はなぜそのように聞いたのかまたは解釈したのか、なぜ疑問に思わなかったのかなど、「えっ!!!!!!!!」となった原因を探りながら、より正確な情報を伝えるように努めています。

このブログのテーマはコンサルです。ですから、話す側が注意しなければならないことにポイントを絞ります。

話すときは「条件付」をして、できれば「なぜ」かを裏付けして話したいものです。

「像の耳の部分は」が条件付です。この言葉を前置きしないと、聞く側は「像は団扇である」と確信してしまいます。信頼をおいている他ならぬあなたから聞いた言葉ですから。このようなことにならないよう、注意して話したいものです。

情報を伝えるときには裏付けをすると、聞く側は腑に落ちます。

この場合も「ここに書いてある」「あの人が言った」というような伝言ゲームにならないように注意しましょう。そのための知識を身につけておく必要があります。

私たちの経験はほんの一部です。しかも会社の裁量で良いと思ったことを経験しているだけです。多くのクライアントに応用を利かせるためには、当局は何を求めているのかを知らなければなりません。一番良い方法は、GMP条文と当局が発信している関連情報を解釈することです。

どのぐらいの解釈が必要かというと、例えば「必要に応じて」とか「それが適切なら」とはどういう意味か、どういう状況かを理解できて、相手に伝えることができる程度です。この用語は、聞く側の背景によって異なります。ですから、最初に戻りますが、話すときには「条件付」が必要なのです。

GMP条文は主に"WHAT"を述べています。その達成方法の"HOW"は私たちの裁量に任されています。しかし、困ったことに達成方法の評価は当局の査察で決まります。これが、当局の発信情報を解釈しなければならない理由です。

GMP条文の"WHAT"はどこから来ているのでしょうか。当局がこのようにして欲しいと思っているからですね。そこが"WHY"です。

ですから、聞く側は"WHAT"に対して手っ取り早く"HOW"を聞きたがりますが、話す側は"WHY"→"WHAT"→"HOW"の流れを把握したうえで話すとよいのではないでしょうか。