皆真面目なんです。言われたことはきちんとやるんですよ。しかし、逸脱が多くて…
この週末にある本を読みました。会社を更生するという平凡なテーマの小説です。
これを読んで感じたというか、同感したことがあります。それが今日のテーマ「皆真面目なんです。言われたことはきちんとやるんですよ。しかし、逸脱が多くて…」ということです。
製薬工場の職員は、私の目から見てとても真面目な人が多いと思います。これは、どの地方とかは関係なく、どこに行ってもそう思います。
蛇足ですが、昔スイスのバーゼルでGMP関係の集会に参加したことがあります。その時はご夫婦で参加されている方が多く、夕方食事に行く前の待ち合わせ現場で、ご婦人方が話しているのを耳にしました。"Pharmaceutical people is good people" どこでも同じなんだなと思います。
ところが、そんな真面目な人たちなんですが、逸脱が多いんだそうです。ヒューマンエラーなんでしょうか?
「うちの工場の人はみな真面目でよく働くんです。しかし、逸脱が多いんです。」
「ヒューマンエラーなんですかね。SOPは守っているんですか。」
「それが、そうでもなくて…。」
ちょっと変な会話ですよね。
問題はヒューマンエラーなのか、守れないようなSOPなのか、手抜きなのか(時間がないのか、やる気が無いのか)、教育訓練が効果的ではないのか、色々考えられます。このあたりをもう少し深く分析する必要があるのではないでしょうか。
いくら「生産性をあげよう、品質をあげよう、こうしなければならない、ああしなければならない、SOPは守らなければならない、そのようにGMPで決まっている」と言っても、それだけでは真面目な人であっても変化は生じません。
これはGMPのトレーニングとは別の領域の問題です。
ちなみに、週末の小説の中で、モラールが上がれば品質は向上する=生産性が向上すると言っていました。
モラールの向上は個々人の自発性、良心に任さざるを得ません。しかし、そこに向かうための手は打つことができます。自己分析、ディスカッション、発案、提案、認知、称賛のプロセスが活性化するように、問題を明確にして、課題を定めて、解決に向けて日頃のストロークを継続していくとよいですね。
(..)φ:全く個人的な意見ですが、長年の経験から効果はあると思います。